和太鼓部ポルトガル遠征 4日目

今日は午前中にファロ刑務所での演奏、夜はメインステージでの演奏があります。刑務所での演奏は当初予定に入っておらず、しかも18歳未満は入所できないので一度決まっていた予定がキャンセルになった演奏です。ところが昨日午後になってやはり演奏する事になったので、演奏場所の条件を聞いてびっくり!演奏スペースが5メートル四方の部屋でその周囲を観客である囚人が取り囲むように鑑賞するそうなのです。そこで30分間の演奏をするというのですからなかなかに厳しい条件です。おまけにセキュリティーが厳しく余分な太鼓を置くスペースも待機する場所もないと聞き、3年生だけでの演奏に切り替え、深夜遅くまで3年生7名でポジションを話し合いました。

朝食の後、刑務所での演奏で使用する太鼓をバスに積み込むため、全員で学校の正門まで手運びします。いよいよ刑務所に到着し厳重なセキュリティを通過して中に入ると、そこには聞いていたのとは違う結構広い演奏スペースが広がっており、正面には観客として約40名の囚人が座っていました。3年生は急遽決めたプログラムにもかかわらず、これまでの経験を生かした魅力的な演奏を展開してくれました。さすが3年生お疲れ様。残念ながらセキュリティーの関係で写真は撮れませんでした。

演奏から帰ってくると待機していた2年生が太鼓を練習会場に運搬し、通し練習の準備をして待ってくれていました。今日のメインステージプログラムをすべて口拍子で通し、ポジションの確認をしました。みんなやる気満々です。途中から廊下を通りかかった他チームのみなさんが練習を覗いては拍手を下さり部員のやる気スイッチをさらに押してくれました。

昼食後は1時間ほど学習に取り組み、その後メインステージの音響チェックをするために会場へと向かいました。しかし、行ってみるとバスを止めることができず、10分くらい遅れて到着すると音響チェックの時間が15分しかなく、急いで場ミリをして、音響チェックをすると時間切れになり、あとは本番での調節となります。こんな時こそ部員の実力が発揮できるチャンスです。きっとうまくいきます。

夕食中メインステージの最終打ち合わせをしていると、なんと演奏を控えたこのタイミングで22時からと聞いていた演奏時間が違うことが発覚。結局山陽太鼓の演奏開始は22時45分からの40分間だったようです。終了は23時30分頃、ヨーロッパの夜は遅いのです。とはいえ食事はおいしくボリュームたっぷり。おなかいっぱいになります。

会場に到着すると観客席はすでに満席に近くかなりの人出で賑わっています。

ステージの裏側で最後のポジション確認。みんなやる気は充分みなぎっている様子。口拍子での練習の声も徐々に大きくなっていきます。

いよいよ山陽太鼓の演奏です。和太鼓の演奏を見るのは初めてと言うこともあり、1曲終わるごとにどよめきと歓声が上がります。すべての演奏が終わるとブラボーの掛け声が聞こえてきました。部員もダイレクトな観客の反応に笑顔がこぼれます。当日の演奏の様子がYouTubeにアップされていました。どうぞご覧ください。(40分付近から演奏です。)

https://www.youtube.com/watch?v=up_GwvRxs5Q

演奏終了後トルコチームの代表者とプレゼント交換をし、交流を深めます。トルコチームのダンスも大変すてきでした。トルコの伝統的な飾り皿をいただきました。